|
IMAM Ro.63は、第二次世界大戦中にイタリアで設計された短距離偵察機、軽輸送機のSTOL機である。 == 開発と設計 == ドイツからフィーゼラー Fi 156 シュトルヒ機を購入したことによりSTOL航空機への関心が高まり、1939年6月にイタリア空軍(Regia Aeronautica)はイタリアの航空機メーカーに類似の機体(下記を参照)の開発を打診した。 IMAM Ro.63は胴体と主翼が木製、羽布、金属の混合構造であった。初飛行は第二次世界大戦勃発直後の1940年6月に行われ、他のイタリア製航空機との比較テストにかけられRo.63は明確な優位性を示した。 Ro.63はFi 156 シュトルヒに似たSTOL性能を持っていたが、より大型の機体は4名を乗せることができ主翼にはより大容量の燃料を搭載できた。280 hpのヒルト製エンジンと定速プロペラで最高速度は240 km/h、航続距離は1,000 kmであった。しかしFi 156 シュトルヒがC型以降に防御武装を持っていたのに対しRo.63は武装を持っていなかった。 ジョヴァンニ・ガラッソ(Giovanni Galasso)設計、アルド・リガボ(Aldo Ligabò)によりテストされたこの機は成功作であり、150機が発注されたが1940年半ばから1941年の間に僅か6機しか製造されなかった。この原因は入手できるエンジンの不足にあり、ドイツ製エンジンは生産中止になりイタリアのエンジン製造業者は十分な数のイソッタ=フラスキーニ製'ベータ'('Beta')エンジンを量産することができなかった。 Ro.63は発展可能性のある機体であり戦争開始前に開発が終了していたにも関わらず限られた機数(実際には前量産型の生産のみ)しか生産されなかった。この機種はイタリア製エンジンの不足により命脈を絶たれた。Ro.63の性能は強力なエンジンと2速プロペラのお陰でFi 156と比較して速度と航続距離で優っていたがSTOL性能のみは幾分劣っていた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「IMAM Ro.63」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|